About D-center

 名古屋大学VBLは、平成7年の設立から「創造性が豊かで起業家精神に富んだ若手研究者の育成」と「新産業技術の創出」をミッションとして、全学の関連する研究科等との共同運営によって、アントレプレナーシップの研究と教育の両面にわたり活動を行ってきました。

 当初から本VBLの中心研究課題として掲げてきました「高次機能ナノプロセス技術に関する研究」は、現在ではますます活発になり、物理・化学・生物分野がinterdisciplinaryに繋がる学術基盤へと発展しております。本VBLの大きな特色であり強みは、無機材料およびソフトマテリアルのナノ物質化学、ナノデバイス、ナノバイオ関連分野の第一線の教員が連携することにより、物質の合成から、構造物性評価、デバイス作製と性能評価まで、最先端のナノプロセス研究と教育を提供できることであり、これらを社会へ還元し、より具体的な貢献へ繋げることが引き続き重要な責務であると考えております。

 近年、日本経済の停滞から、還元できる研究成果およびアントレプレナーシップ育成が政府、社会から強く求められております。本VBLでは、長期的視野に立った基盤研究を推進しつつ、積極的に実用に結びつける研究を遂行できるよう、幅の広い時間軸をもってこの要請に応えていきたいと考えております。本年度より、文部科学省・日本学術振興会の「卓越大学院プログラム」に採択された本学の「未来エレクトロニクス創成加速DII協働大学院プログラム」や「トランスフォーマティブ化学生命融合研究大学院プログラム」に協力し、より一層のイノベーションに関わる人材の育成を目指します。

 本VBLは、その他の社会貢献として、全学の共同装置利用施設のみならず、全国的な先端設備の共同利用事業である文部科学省「ナノテクノロジー・プラットフォーム」にも参画しています。「名古屋大学微細加工プラットフォームコンソーシアム」の一機関として、多様な先端装置群の共同利用とこれまで培ってきたノウハウの提供により、産官学の研究者にナノプロセス、ナノデバイスの研究開発を幅広く支援しております。

 名古屋大学VBLでは、企業をはじめ内外の研究機関と広く積極的な交流を行い、社会の発展に貢献し得る研究成果の創出、ならびに起業家精神に富んだ若手研究者の育成を進めていく所存であります。関係各位の一層のご理解とご支援を宜しくお願い申し上げます。